こんにちは、株式会社ケイズコーズ「ECコラム」運営チームです。
物販の準備を進めていると、必ずと言っていいほど「ペルソナ設定が大事だ」という話を聞きますよね。
「ターゲットを一人に絞りなさい」
「詳細なプロフィールを作らないと、商品は売れませんよ」
そんなアドバイスを真面目に受け止めて、
「鈴木花子さん、32歳、都内在住、IT企業勤務。週末はワインを飲みながらYouTubeを見るのが楽しみ……」
といった架空のプロフィールを一生懸命作っている方も多いのではないでしょうか。
でも、少し立ち止まって考えてみてください。
「で、この設定がどうやって売上に繋がるの?」と、モヤモヤしていませんか?
結論から申し上げます。
一人で物販に取り組んでいるなら、そんな空想の「鈴木さん」を作る時間は今すぐ捨てて大丈夫です。
私は今年で57歳になります。物販の世界に身を置いて30年。
現場で泥臭く商売を続けてきた経験から断言しますが、初心者がペルソナ設定で迷走するのは、それが「売るための道具」ではなく、ただの「作文」になってしまっているからです。
今回は、私が30年かけて辿り着いた、シンプルで本当に売れるターゲットの絞り方についてお話しします。
ターゲットとペルソナの違いとは?【基本と「落とし穴」】
まずは、よく言われる基本の定義を整理しておきましょう。
ターゲットとペルソナ 教科書的な定義はこうです
・ターゲット(集団):「30代の働く女性」「都内在住の独身男性」といった、共通の属性を持つグループのこと。
・ペルソナ(個人):そのターゲットの中にいる「架空のたった一人の人物」を、名前や趣味まで詳細に設定したもの。
初心者がハマる「ペルソナの罠」
なぜ、多くの人が「ペルソナを作れ」と言うのでしょうか?
その最大の理由は、チーム内の認識のズレを防ぐためです。
大きな会社で、デザイナーや広告担当、開発担当など大勢が関わるプロジェクトなら、全員が同じ人物像を思い浮かべる必要があります。そのための共通言語としてペルソナは役立ちます。
しかし、私たちのように一人、あるいは少人数で完結する物販ではどうでしょうか。
自分一人で画像を作り、戦略を立てているなら、自分の中に一貫性があるはずです。
それなのに、わざわざ教科書通りの「プロフィール作り」に時間を費やしてしまうと、実在もしない誰かに向けた、ピントのズレたメッセージになってしまいます。
「鈴木さんはワインが好きだから、この商品の背景は高級感を出そう」
そんな風に、売上に直結しない設定に振り回されてしまう。これが、初心者が迷走する最大の原因です。
なぜ「空想のペルソナ」では物が売れないのか?(海苔の事例)
ここで、私が過去に扱っていた「海苔」を例にお話ししましょう。
もし、一流大学を出たばかりのエリートコンサルタントが海苔を売ろうとしたら、きっとこう聞いてくるはずです。
「この海苔を食べるペルソナの年齢や年収、休日の過ごし方は?」
実は、この質問自体が現場ではあまり意味をなしません。
なぜなら、海苔は「誰が買うか」よりも「どんな状況で使うか」によって、選ぶ基準が180度変わるからです。
海苔の購入シーンは「人格」を変える
同じ30代の女性であっても、状況によって求めるものは全く違います。
1.自宅用:「子供が朝ごはんでパクパク食べてくれる、パリパリで美味しいもの。多少形が悪くても、毎日使いやすい価格がいい」
2.ギフト用:「お世話になった人に贈る、老舗のブランド感があるもの。包装が立派で、味に間違いがないもの」
3.法事(弔事)用:「しきたりに則った、落ち着いたパッケージ。マナーとして失礼がないことが最優先」
ペルソナは「マウントの道具」になりやすい
私がこれまで見てきた中で、やたらと「ペルソナ設定」を強調する人は、実は物販の実務をあまり知らないケースが多いように感じます。
難しい専門用語を並べ立て、「あなたはペルソナ設定が甘いから売れないんだ」と指摘するのは、指導者が自分の知識を誇示するための道具になりやすいのです。
でも、私たちが知りたいのは「綺麗な理論」ではなく、「どうすれば注文が入るか」という結果ですよね。
ペルソナ設定は不要!Amazonレビューから「売れる答え」を抜き出す4ステップ
「ペルソナを作らなくていいなら、どうやってターゲットを絞ればいいの?」
その答えは、空想の中ではなく、実在するお客さんの「声」の中にあります。
難しい理論に時間をかける前に、次の4ステップを試してみてください。
ステップ1:競合の「☆1〜3のレビュー」を読み込む
Amazonのレビュー欄は、情報の宝庫です。
特に「☆1〜3」には、お客さんの生々しい不満が詰まっています。
「期待していたのに、ここが使いにくかった」「思っていた色と違った」
この不満こそが、ターゲットが本当に解決したいポイントです。
ステップ2:ターゲットが「解決したい課題」を絞り込む
「30代女性」という年齢を追うのではなく、「今、〇〇という不便を感じていて、それを解消したい人」をターゲットに据えてください。
属性ではなく、今の「困りごと」をターゲットにするのです。
ステップ3:顧客の「生の声」をコピーに使う
自分でオシャレなキャッチコピーをひねり出す必要はありません。
レビューに書かれていた「ポキッと折れた」「ベタベタして嫌だった」という言葉をそのまま使って、「折れにくい設計」「ベタつかない素材」と画像で伝えるだけでいいのです。
ステップ4:設定よりも「画像1枚」に熱を込める
ペルソナ設定シートを埋めるのに3時間かけるなら、その時間でライバル商品の画像をじっくり分析してください。
「この不満を持っている人に、うちの商品ならこう解決できるよ」と親切に教えてあげる画像を1枚作る。
それが、何よりも勝る販売戦略になります。
まとめ:迷走を卒業しよう!1人物販は「空想」より「事実」が100倍大事
物販を始めたばかりのあなたが今やるべきことは、実在もしない「誰かの履歴書」を書くことではありません。
- 画面の向こうには、今まさに何かに困っている実在する人がいる。
- その人の不満や悩みを、レビューから拾い上げる。
- それを解決できることを、画像や説明文で丁寧に伝えてあげる。
商売の基本は、いつだってシンプルです。 ペルソナという言葉に踊らされて、手が止まってしまうのは本当にもったいないことです。難しい理論はエリートに任せておけばいい。私たちは泥臭く、お客さんの「困った」を拾って、確実に稼いでいきましょう。
迷走しそうになったら、いつでも思い出してください。 「空想の100人より、レビューにいる1人の怒り」。これこそが、物販で勝ち続けるための唯一の正解です。

